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自分史の定義と歴史、自分史の未来を考える

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自分史の定義と類義語との違い

自分史(Wikipediaより)

自分史(じぶんし)とは、自分自身の生涯あるいは半生の出来事を文章化したもの。

自伝(Wikipediaより)

自伝(じでん、英: autobiography)は、人が自分自身の眼から見た自分の生涯、人生を記述したものを言う。自身による伝記。自叙伝(じじょでん)。

こうして定義を比較すると自分史と自伝と自叙伝はほぼ同じものと捉えて良いことがわかります。

ただし、広辞苑(オンライン版)によると

じぶん‐し【自分史】

自分史(平凡に暮らしてきた人が、自身のそれまでの生涯を書き綴ったもの。自伝。

じ‐でん【自伝】

自ら書いた自分の伝記。自叙伝。

じじょ‐でん【自叙伝】

自分で書いた自分の伝記。自伝。

との記載があり、自分史は市井の人々の生涯を記したもの、一方自伝や自叙伝は比較的有名人の生涯を記したもの、というニュアンスがありますね。

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自分史ラジオで頻繁に使用している単語「市井」についても解説します。

市井(Wikipediaより)
古代中国で井戸があるところに人が集まり、市が作られたことに因む言葉。人が多数集まって住んでいるところのことを指す。

し‐せい【市井】 広辞苑(オンライン版)
(中国古代、井戸すなわち水のある所に人が集まり市ができたからいう)人家の集まっている所。まち。ちまた。

「市井」の読み方は「しせい」です。名字として使われる場合のみ「いちい」と読みます。 語源は古く中国にまでさかのぼり、井戸のある場所に人が多く集まって市ができたことから、人が多く集まり住む場所を指して「市井」というようになりました。

自分史ラジオのコンセプトの一つは「市井の人の話をじっくりと聞く」です。有名人はインタビューの機会も多いですし、他人にはないような特殊なエピソードが多いと思います。ですが、「私は普通の人生なので面白い話をできないです」という人にこそぜひお話をお聞きしたいと思っています。「自分は普通」と思っている人の方が、深掘りしてみるとユニークな体験をしていたり、人とは違う価値観を持っているところに気付ける点も聞き手冥利に尽きると実感しています。

自分史の歴史

自分史の発祥には、歴史家であり東京経済大学の名誉教授でもある色川大吉(いろかわ・だいきち)さんの名前が挙げられます。色川さんは民衆史研究の先駆者として知られていますが、1975年に出版された著作『ある昭和史 – 自分史の試み』は、毎日出版文化賞を受賞し、自分史の発展に大きな影響を与えました。

この出版以後、自分史の重要性が広く認識されるようになり、自分史を書く人が増えました。色川さんの著作は、自分史に関心を持つ人々にとってのきっかけとなったのです。

色川さんの研究は、歴史の中で忘れられがちな一般の人々の生活や喜怒哀楽を研究し、その貴重な情報を後世に伝えることの重要性を訴えました。自分史は、偉人や事件だけでなく、普通の人々の生活や思いも含まれるという考え方が広まり、自分史の意義が認識されるようになったのです。

自分史の未来

自分史の未来を考えるとき、まずは自分自身がどのような人生を歩みたいかを考えることが大切です。将来の夢や目標を明確にすることで、自分史に残すべき出来事や成長の記録も明確になるでしょう。例えば、数年後の自分や数十年後のありたい姿を想像して、未来の年表を作成するのも一つの方法です。

また、デジタル化の進展により、自分史を残す方法も多様化しています。例えば、ブログやSNSを活用して自分の思いや日常を記録することもできます。音声や動画をクラウドに残す方法で、まだ生まれていない子孫に自分史を伝えることも可能です。オンラインの世界でも自分史を残すことができるのです。

さらに、人工知能やビッグデータの技術が進歩している現代では、自分史をより豊かな形で記録できる可能性も広がっています。将来的には、自分史を元にした人生相談やアドバイスをAIから受けることもできるかもしれません。

AI brain

自分史は、ただ自分の成長や思い出を残すだけでなく、他の人々との交流や共感を生み出すこともできるのです。自分史を通じて、友人や家族との絆を深めることもできるでしょう。

将来の自分史を作るためには、日々の出来事や感じたことを記録する習慣を身につけることが重要です。手紙や日記、デジタルツールを活用して、自分の思いや成長を記録してみましょう。ポッドキャスト番組「自分史ラジオ」は、皆さんの自分史を残すお手伝いができたら嬉しいです。

自分史は、一人ひとりが歴史の一部であり、大切な存在です。色川大吉さんの著作が自分史の発展に貢献したように、みなさんも自分の人生を大切に記録し、未来の自分や他の人々と繋がるきっかけを作ってくださいね。

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