こんにちは! ヤッシーです。
自分史ラジオというポッドキャスト番組を運営しています。
今日は終活ジャーナリストである金子稚子さんの
「死後のプロデュース」という新書をご紹介します。
夫婦などパートナーとの死別は誰も考えたくないことですよね、、。
でも、いつか来るお別れの日を「引き継ぎ」として準備しておくことも必要。
終活に関心がある方はぜひ『死後のプロデュース』を読んでくださいね。
書名:死後のプロデュース
紹介する本『死後のプロデュース』のポイント
流通ジャーナリストとして活躍していた金子哲雄さん。
この本は、その妻であり編集者の金子稚子さんが、夫に託された「引き継ぎ」について記しています。
残された人たちが悲しみ過ぎないように、生前に自分の意思を残すユニークな終活について綴った一冊です。
『死後のプロデュース』の著者、金子稚子さんのプロフィール(Wikipediaより)
金子 稚子(かねこ わかこ、1967年 – )は、日本の編集者、ディレクター。ライフ・ターミナル・ネットワーク代表。一般社団法人日本医療コーディネーター協会顧問。株式会社アンダーパレス所属。
金子稚子さんは終活ジャーナリストの活動も有名。
夫である哲雄さんの死をきっかけに、執筆活動や講演活動などに取り組むようになったそうです。
亡くなった夫の金子哲雄さんは、人気テレビ番組『ホンマでっか!?TV』に出演されていました。
司会の明石家さんまさんとの掛け合いを覚えている人が多いかもしれませんね。
『死後のプロデュース』を読むメリット
死の準備を「引き継ぎ」と捉えて、夫婦間では積極的に情報共有や報連相に努めた、という方法は合理的であり参考になります。
終活の準備をしているシニア層だけでなく、子ども&孫世代も読んでおいて損はないです。
金子稚子『死後のプロデュース』の目次
第1章 金子哲雄の死の準備(金子哲雄は、なぜ死の準備に積極的に取り組めたか;連続した「今」の延長線上で、死を迎える ほか)
第2章 引き継げる関係をつくっておく(引き継ぐ時には、もう「あの世サイド」にいる;最初の期待値は低いほうがいい ほか)
第3章 「引き継ぎ」から生まれること(人間関係は死後も継続される;生と死の境は線一本 ほか)
第4章 「死」とは何か?(医療のせいにしすぎない;「死の受容」という言葉に違和感 ほか)
第5章 「引き継ぎ」のすすめ(エンディングノートはいらない;引き継ぎに必要なもの ほか)
(以上、 紀伊国屋書店 ウェブサイトより引用)
金子稚子『死後のプロデュース』から良かった文章を引用
自分が生きてきた証を残そうというのではなく、自分の死後を始末しようというのでもない、「引き継ぎ」とは一体どういうものであるのか。
なぜ、死の準備に積極的に取り組めたのか。それは、死を「終わり」と捉えていなかったからだと私は考えています。
死の準備に必要なのは、エンディングノートでも終活でもなく「引き継ぎ」です。
多くの人にとって、亡くなった人との関係にはよるものの、大切な人を失うと、非常に厳しい精神状態に否が応でも置かれてしまうことになります。人によっては、癒されない悲しみを抱え続けることにもなります。もっと言えば、悲しみは決して癒されるものでも、乗り越えるものでもないのかもしれません。この時、大きな支えになるのが引き継ぎだと私は考えます。そしてそれは、生前から準備することができるものでもあります。
引き継ぎの具体的内容(以下、「第5章『引き継ぎ』のすすめ」より項目を抜粋)
①医療について
・病気になった時、告知や延命治療を望むか望まないか
・死にたい場所や、臓器提供、献体の希望など
②自分自身について
・履歴や自分史
・家系図など
③パソコンについて
・プロバイダーやオンラインサービスのID、パスワード
・ネットバンクの口座・処分してほしいデータなど
④遺産について
・預貯金、保険、不動産、有価証券などの財産情報
・貴重品の保管場所
・相続に対する考え方など
⑤葬儀、お墓について
・葬儀の形式、遺影、棺に入れてほしいものなどの希望
・お墓や埋葬方法の希望など
⑥家族や友人へのメッセージ
生きている間に「自分史」を残す/伝えることは終活において重要ですね
金子稚子『死後のプロデュース』の感想
死を終わりと捉えず、積極的に自らの死に対する準備をした金子哲雄さんの発想と行動力はぜひ学びたいですね。
死を前にしたご本人が葬儀社と打ち合わせをしていた、というエピソードには驚きましたが、前向きに自分の「死をプロデュース」する姿勢は見習いたいです。
「就活=エンディングノートを書くこと」だけでなく、亡くなるご本人の意思を尊重することの大切さが伝わりました。
亡くなるご本人の意思を引き継ぐためには周囲の人を巻き込むことが重要だと思えた一冊です。
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